初めての板金修理、つい「いちばん安いところで…」と考えていませんか?
価格だけで選ぶと仕上がり不良・追加請求・再修理など、かえって高くつき失敗につながりやすいのが板金修理の怖いところ。
ここでは、よくある失敗例と、費用と品質を両立させる修理工場の見分け方を分かりやすくまとめました。
安い板金修理で起こりやすい失敗例
色が合わない・数か月で塗装が剝がれた

下地処理や脱脂、研磨、マスキングなどの工程を端折ったり、低品質な塗料を使うと、色ムラ・ザラつき・早期の剝がれが起きやすくなります。調色の技術不足や工程の省略が主な原因です。
見積もりより高い金額を請求された
「やってみないと分からない」を理由に、内訳が曖昧なまま着工→後から追加というパターン。見積もり時点で条件と追加発生の基準を確認できない工場は要注意です。複数社で相見積もりし、内訳比較を。

へこみの歪みが残る・修理跡が波打つ

パテ成形や板金叩きが甘いと、光の反射でうねりが分かる仕上がりに。見た目だけでなく下取り時の評価にも影響します。
結局、長い目で見れば適正価格で長持ちする仕上がりを得る方が、総額では得になりやすいというのが現場の実感です。
費用と品質を両立できる板金工場の「3つの基準」

基準① 「料金の目安」が確認できるか
部位別などの料金目安が掲載されているか、ビフォー/アフターの施工事例が写真付きで載っているかをチェック。あわせて、追加費用が発生する場合の考え方や納期・代車・保証の有無など、見積もり前に把握できる情報が明記されているかを確認します。
基準② 「設備・体制」と「施工事例」が分かるか
塗装ブース等の設備紹介、施工事例写真、有資格者がいるかなど、品質面を保証する強みがあるかを確認します。とくにビフォー/アフターの写真は、色のなじみや面の整い具合がひと目で分かるので、初心者の方はぜひチェックしてみてください。
基準③ 顧客目線の対応とサービスの充実度
代車の貸し出しや出張引き取り・アフターフォローなど、サービス面の充実度も確認しておきましょう。
こうした“お客様に寄り添う情報”がきちんと整っているお店は、施工内容の説明が分かりやすく、ちょっとした質問にも誠実に対応してくれて、結果として満足度の高い依頼につながることが多いです。
初心者でもできる「見分け方」チェックリスト
見積もりは同じ条件で2〜3社に
写真・車種・年式・カラーコード・キズの範囲をそろえて依頼し、出てきた金額の内訳や説明のわかりやすさを比べてみてください。
施工事例は“寄り”と“別角度”をチェック
仕上がりの近接写真や角度違いの写真があるかを見て、色のなじみや映り込みで歪みが出ていないかを確認しておくと安心です。
追加費用とサポート内容は見積もり時に確認
追加費用の条件(部品取り寄せ・センサー再調整〈キャリブレーション〉・塗装範囲)に加え、納期・代車・保証についても、この段階で説明をもらっておくと後で揉めません。
「安い」よりも適正価格で確かな修理を

板金修理は、必要な工程を丁寧におこなうことで仕上がりが決まります。安さだけを追うと、やり直しや追加請求でむしろ高くつくことがあることを覚えておきましょう。信頼できる修理業者に依頼して、ずっと気持ちよく乗れる仕上がりが、いちばんの節約になります。

